アクトMTメルマガ132号:令和を楽しむ<母さん、どうしよう。>

神崎一夫が住んでいるマンションで例年開催している夏祭りは、開催することに決まりました。一夫は、開催決定にホッとしながらも、「会長さん!聞いているんですか?」と言われたことに悶々としながら、自宅に戻りました。

*** アクトMTメルマガ132号 ****

我々、昭和世代は、激動の中に育ち、平成を必死に働いてきた。
そして今、令和は、自分のために、自分自身の人生を楽しむ時代だ。

■令和を楽しむ <「母さん、どうしよう。」>

一夫は、役員会で夏祭りの開催が決まってホッとしながらも、本当に順調に夏祭りが開催できるのか?と、不安を感じながら自宅に戻った。

一夫は自宅のドアを開けて部屋に入るなり、妻の良子に言った。
「母さん、どうしよう。夏祭りをやることになったんだよ。」

すると、良子が言った。
「どうしようと言っても、もともとお父さんはやるつもりだったのでしょう?」

「ああ。自分はやるものだと思って、何も考えずにいたけど、中止すべきなんて言いだした人がいたんだよ。はじめは何を言い出したのかと思ったよ。」

という一夫に、少しあきれた感じで、良子が応えた。
「皆さんが、やめたいというなら、やめた方がよかったのではないですか。」

すると、一夫が溜まっていたものを吐き出すように一気に話した。
「いや、そうはいかないだろう。あとで、あの会長の時にやめたなんて言われたくないだろ。でもな、出る人が少ないとか、誰も手伝ってくれないとか、いろいろ言っていたけど、結局はやることに決まったんだよ。ホッとしたよ。それで、全員が次回までに祭りの盛り上げ案を考えてくることになったんだよ。会長は毎年、焼きそばをやることに決まっているんだけどな。」

「そうなんですか。焼きそばをやるんですね。」
良子は冷静な感じで答えた。そして続けた。
「でも、またお父さんが、強引に決めちゃったんじゃないですか?周りの人に迷惑をかけないでくださいね。」

「母さんはいつも、周りの人に迷惑をかけるなって心配ばかりするんだな。そんな心配より、いい盛り上げ案を考えてくれよ。頼むよ。」
一夫は、いつものように良子に懇願するように言った。

その夜の神崎家の夕食の話題は、当然夏祭りだった。早速に娘の美智子が言い出した。
「今度、マンションで夏祭りをやるんだって?」

ニコニコしながら美智子が言うのを聞いて、一夫が答えた。
「そうなんだよ。中止しようなんて言い出す人もいたけど、何とか、やることに決まったんだよ。それで、次回までに全員が盛り上げ案を持ち寄ることになってな、何かいい案はないかね。」

すると、息子の聡が分析するように言った。
「親父は、やめるとは言わないよな。でも、どうやって人を集めるかが大きな課題だよね。」

「そうなんだよ。人が集まってくれるか、それが一番の心配ごとなんだよ。」
いつものように、一夫が不安気な顔で言った。

「でも、焼きそば屋をやるんでしょ。だったら、私が呼び込みをやってあげるよ。」
美智子が楽しそうに言うと、少しホッとした様子で一夫が答えた。
「おお、頼むよ。頼りになるのは、美智子だけだよ。」

良子は、どうせ全部自分がやることになるだろうと思いながら、言った
「そうですね。みんなで焼きそば屋さんやりましょう。」

「そうだね。でも、何人前を作るか問題だね。材料が余って翌日から毎日焼きそばなんて、まいっちゃうからね。少なめに仕込んでおいて、足りなかったら途中で買いに走るのかな。」
聡も乗り気になってきたように言った。

一夫は、家族の協力に少しはホッとした。しかし、それでもまだ、何人集まるか、来月までにいい盛り上げ案が出せるか、まだまだ不安が募っていた。

さらに、一夫が、まだ家族に話さなかったことがある。この日の役員会で一番衝撃を受けたことだ。

** 次回に続く **


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